輸入三層フローリングでありがちなトラブルの原因5選

欧州風、アメリカンスタイルなど、昨今海外のトレンドを取り入れたインテリアがブームとなっています。それに伴い、海外から取りよせられた建材、特にフローリング材がインテリアデザインの主役になることも少なくありません。

輸入フローリングは海外で生産されたもので、その国の市場に即した施工方法やメンテナンスを持ちます。そのため、日本にもってきて施工する場合、こうした点に注意を払わないと、思わぬトラブルやクレームを招く必要があります。

今回は、日本で輸入フローリングのトレンドの一つとなっている「木質三層フローリング」の施工・メンテナンスにまつわるトラブルの原因と、その対処法について紹介していきたいと思います。

目次

壁とのクリアランス不足

輸入三層フローリング由来の最も多いクレームの原因が「壁とのクリアランス」が不足していることによる床材の突き上げです。製品自体に問題があるというよりも、気候・施工の違いによることが大きく、特に以下のポイントが原因として挙げられます。

  • 日本のベニヤ材と異なり、分厚い層を使用しており湿度による木材の膨張が大きい
  • 中間層に欧州材を使用している場合、特に収縮率が大きい(南洋材のゴムなどの場合伸縮は抑えられる)
  • 釘ではなくクリックによる施工のため、下床と固定されないことが多い

木材自体が伸縮するため、施工後に膨張する余地がないほどびっしり施工されてしまっていると、逃げ道がない床材は上に向かって膨張します(ただし、木の特性上、湿度が収まれば湿度を発散し、また元に戻ります)。

このクリアランス不足によるトラブルを解決するには、以下のポイントに注意しましょう。

  • 床材の厚さと同じ程度の壁とのクリアランスを開ける(例えば、床材が12㎜であれば、壁とのクリアランスも最低12㎜開ける)
  • 部屋の一部分に重い家具などが設置されていると、床材はそちらとは逆方向に膨張する。重しの乗っていない方向に十分なクリアランスを確保する必要がある
  • 壁とのクリアランスだけでなく、見切り部分やパイプの周りなども十分なクリアランスを確保する

部屋の湿度が高すぎる/低すぎる

無垢材と似た特性を持つ三層フローリングは、上述の通り湿度の高低に敏感です。どれくらいの湿度が三層フローリングにとって理想的な湿度とするかは会社によって異なりますが、厳しいところでは「35%~55%」くらいが木質フローリングにとって最適と言われています。

出典: https://bchardwood.com/how-humidity-affects-hardwood-flooring

これを1%でもオーバーしたからと言って即座にトラブルに発展するわけではありませんが、上述のクリアランスが不十分だった場合など、複合的な要因によって突き上げがおこりやすくなります。

Image by Projekt_Kaffeebart from Pixabay

最も、この湿度「35%~55%」というのは、人体にとってもっとも「健康」であるとされる湿度水準となります。例えば、下記出典によれば人体にとって最適な温度は50~60%で、これを逸脱すると病気の原因になりえます。

出典: https://www.dainichi-net.co.jp/products/mainichi-plus/32695/

そのため、一般的に人体にとって快適とされるような湿度水準を保つ生活を行っている分には、極端な湿度環境によるフローリングのトラブルは防ぐことが可能です。

間違ったメンテナンス剤

輸入床材の中には、日本のメンテナンスとは根本的に異なったやり方を要するものが少なくありません。具体的な例でいうと、ヨーロッパ産の床材の多くは土足対応のため、表面に頑丈なラッカーやオイルを塗布しているため、この上にワックスなどを塗ると既存のコーティングと喧嘩し、見栄えが悪くなります。

また、無垢・三層フローリングの特性上、水洗い、雑巾がけなど極端に水に触れるようなメンテナンスは避けなくてはいけません。

  • きつく絞った雑巾
  • ほうき
  • 掃除機

などを使用し、水分の使用をできるだけ抑えたメンテナンスを心がけましょう。また、頑強な汚れなどに関しては、それぞれのメーカーが推奨しているメンテナンス剤が用意されているため、輸入販売元に尋ねましょう。

下床のコンディション

日本の施工方法と異なった輸入三層フローリングを使用する場合、施工の際の下床に気を付けなくてはいけません。特に、日本の方式と異なり、下床に直接施工できるとうたっているパターンの場合、以下の点に気を付けましょう。

  • 不陸がないことを確認(2㎜~3㎜)
  • カーペットなど、やわらかい下床の上に施工はできない
  • 下床にカビ等がないことを確認

こうしたポイントは、後々床材の破損や床鳴りの原因となります。下床に不陸がある場合、アンダーレイヤーを使用するなどして対処する必要があります。

床材自体の不良品問題

日本の大手メーカーなどから購入する場合と違い、海外の名前の知らないメーカーを扱う床材を使用する場合、そもそも床材自体の不良品問題に気を付けなくてはいけません。特に、中国は国策として建材の輸出を推進していることもあり、多くのフローリングメーカーが存在していますが、その多くは3年以内に市場から姿を消していきます。

もっとも、床材のトラブル・不良の際に直接メーカーに交渉するわけではなく、輸入代理店にクレームを入れることとなるのですが、すでにメーカーが倒産している場合などは交換製品を得ることができず、泣き寝入りすることになりかねません。こうしたトラブルを未然に防ぐために、以下のポイントに気を付けましょう。

  • メーカー自体が設立から20年以上たっているか確認
  • 日本の輸入元の身元がしっかりしているか確認

海外メーカーがしっかりしたところの場合、データシート(多くの場合英語)を取り寄せれば、ある程度信用できるかの判断はつきます。逆に、このデータシートの開示を渋るようであれば、信頼できないケースが少なくありません。

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