木材に着く認証、FSC(森林管理協議会)とは?

突然ですが、木材選びの際によく目にするこのロゴの意味、一体何なのかご存じですか?

引用:Wikipedia – Forest Stewardship Council

今日はこのFSCについてご紹介したいと思います。

目次

森林管理認証制度、FSCについて

目次
1.FSCとは
2.FSC認証制度
3.FSCの目的
4.森林管理認証
5.FSC Chain of Custody(CoC)システム
6.管理された木材の認証-FSC混合ラベル

1.FSCとは

森林管理協議会(FSC: Forest Stewardship Council)は、1993年に設立された国際的な森林管理の認証を行う協議会のことで、ドイツ・ボンを拠点とし、世界の森林の責任ある管理を推進することを目的としています。
世界的に非営利組織として認識されていますが、ドイツではGmbH、いわゆる株式会社として登録されているため、非営利組織としては認められていません。
主に、生産を行う森林や製品、流通過程の評価、認定、監督を行い、機関は、世界各国の環境保護団体、林業経営者、木材業者、先住民族、森林組合などで構成されています。

2.FSC認証制度

FSC森林認証制度は、国境を越えた環境政策として、森林企業の経済的、生態学的、社会的機能の保全と向上を含む森林の持続可能な利用を確保するために設立されました。

FSC認証にはFM認証(Forest Management Certification)とCoC認証(Chain of Custody Certification)があり、前者は森林の管理・経営を対象として適用され、後者は認証森林の林産物を加工・流通過程の管理を対象とし、林産物がFSC認証森林(FM認証)その他FSCの定める基準を満たしたものから生産されたものであることを保証してラベリング(FSC認証マーク)を伴う制度が、FSC認証制度ということになります。

3.FSCの目的

FSCの使命は、「環境的に適切で、社会的に有益で、経済的にも実行可能な世界の森林管理を推進すること」であり、この目的を達成するために、FSCは以下の5つの目標を掲げた世界戦略を発表しています。

  • 世界的に責任ある森林管理の推進
  • FSCシステムの利点を公平に利用できるようにする。
  • FSCシステムの完全性、信頼性、透明性を確保する
  • FSC認証を受けた森林からの製品にビジネス価値を創造する。
  • 目標1から4を達成するために世界的なネットワークを強化する。

そして、これらの目標は、森林、管理の連鎖、社会政策、モニタリングと評価、品質保証、生態系サービスの 6つのプログラム分野で管理・開発された活動によって推進されると考えられています。

FSC は、その基準で管理された森林が、地域社会やより広い地域社会に利益をもたらすとし、その中には、単純に森林保護だけではなく、空気や水の清浄化、気候変動の影響緩和への貢献などが含まれます。

FSC のロゴを使用することは、その製品が責任ある供給源、すなわち環境に適しており、社会的に有益であり、経済的にも実行可能であることを意味していると考えられ、現在FSC ラベルは、紙や家具から医薬品や宝飾品に至るまで、木材や非木材製品に幅広く使用されています。

引用: Forest Stewardship Council – FSC® on-product labels

つまりFSCは、消費者がラベリングされた木材を選択することにより、たとえ海外で生産された木材でも、環境や社会に大きな負荷を掛けずに生産された製品(木材)を選択できるような仕組みとなっており、消費者に責任ある林業を支援するという選択肢を与えることも目的としていえるでしょう。

そしてこれらすべての活動は、熱帯雨林地域などで行われている過度の森林伐採、違法伐採を抑止する手段の一つとして注目されています。

4.森林管理認証

森林管理認証は、FSCによって実施される、責任ある森林施業を検証するための任意のプロセスです。
森林所有者、または森林所有者や経営者のグループの代表者が、独立した認証機関に森林の検査を依頼し、その経営がFSCの要件を満たしているかどうかを確認することで、認証プロセスを開始することができます。
FSC 認定の認証機関だけが、企業を FSC 基準で評価、監視、認証することができ、継続的な遵守があって初めて、認証書保有者が認証書を保持できることを保証することができます。

これは熱帯林、温帯林、北方林のすべてに適用され、多くは植林地や部分的に植え替えられた森林にも適用されます。主に木材製品のための森林管理を目的としていますが、非木材製品(ブラジルの木の実など)や、きれいな水や空気、炭素隔離などの環境サービスにも大きく関係しています。

責任ある森林管理のための10の原則

  1. 組織は、適用されるすべての法律、規制、および国内で批准された国際条約、条約、協定を遵守しなければならない。
  2. 組織は、労働者の社会的・経済的福利を維持・向上させなければならない。
  3. 組織は、管理活動の影響を受ける土地、地域及び資源の所有権、使用権及び管理権に関する先住民族の法的及び慣習的権利を特定し、これを支持しなければならない。
  4.  組織は、地域社会の社会的・経済的福利の維持・向上に貢献しなければならない。
  5.  組織は、長期的な経済的存続可能性及び環境・社会的利益の範囲を維持・向上させるために、管理単位の複数の製品・サービスの範囲を効率的に管理しなければならない。
  6.  組織は、生態系サービス及び環境価値の維持・保全・回復を図り、環境への悪影響を回避・修復・軽減する。
  7.  組織は、組織の方針や目的に合致した管理計画を持ち、管理活動の規模、強度、リスクに比例したものでなければならない。管理計画は、適応的な管理を促進するために、モニタリング情報に基づいて実施され、最新の状態に保たれなければならない。関連する計画と手順の文書は、スタッフを指導し、影響を受ける利害関係者に通知し、管理決定を正当化するのに十分なものでなければならない。
  8.  組織は、適応的管理を実施するために、管理目的の達成に向けた進捗状況、管理活動の影響、管理単位の状態が、管理活動の規模、強度、リスクに比例してモニタリングされ、評価されていることを実証しなければならない。
  9.  組織は、予防的アプローチにより、管理単位の高い保全価値を維持・向上させなければならない。
  10.  組織が、または組織のために行う管理活動は、組織の経済的、環境的、社会的な方針と目的に沿って、本原則と基準を遵守して選択され、実施されなければならない。

認証が授与されると、FSC認定認証機関は少なくとも年に1回、各FSC認証書を審査します。これらの監査中、認証機関が確認し、もし企業が FSC の要求事項に違反していることを発見した場合、是正措置要求書(CAR)が発行され、企業は所定の期間内に所定の変更を行うことが求められます。侵害の深刻度に応じて、軽微な行政上の侵害の場合は1年、重大な侵害の場合は即時措置に至るまでの期間が定められています。

5.FSC Chain of Custody(CoC)システム

FSC Chain of Custody(CoC)システムは、森林から消費者に至るまでのFSC認証材の追跡を可能にする任意のプロセスのことです。
つまり、製造業者や取引業者が、木材が基準に従って責任を持って管理された森林から産出されたものであることを証明するための追跡システムです。

これは、企業が環境と責任ある森林管理へのコミットメントをステークホルダーに対し示すことができる方法でもあり、FSC Chain of Custody認証を取得している企業のみが、自社製品の販売促進のためにFSCの商標やラベルを使用することが許可されています。

6.管理された木材の認証―FSCミックスラベル

引用: Forest Stewardship Council – FSC® on-product labels

FSCミックスラベルは、FSCラベル付き製品に「容認できない」供給源からの木材製品の使用を避けることを目的として、2004年に導入されました。

このラベルがつけられた製品は、FSC 認証林からの原材料、FSC 管理木材、適格なリサイクル木質繊維の組み合わせを含む製品だということを意味します。

このラベルにより、製造業者は管理された条件下でFSCラベル付き製品にFSC認証材と未認証材を混合することができます。

受け入れられない供給源には、違法に伐採された木材、伝統的権利や市民権を侵害して伐採された木材、HCV森林で伐採された木材、遺伝子組み換え樹木が植えられた地域で伐採された木材などが含まれます。

いかがでしたでしょうか?
何気なく目にしていたこのロゴの背景に、こんなにたくさんの意味があったなんて驚きですね。
みなさんも、木材選びの際には、このロゴのついた環境にやさしい製品を選んでみてはいかがでしょうか?

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