ドイツ発!世界初の環境ラベル「ブルーエンジェル」とはなにか?

床材選びの際によく目にする下の「ブルーエンジェル」(Blue Angel)のサイン。
一体どんな意味合いがあるのか、みなさんご存じですか。

Publicgarden GmbH, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons

今日はこのブルーエンジェルについて紹介していきます。

目次

ドイツ発の世界初の環境ラベル「ブルーエンジェル」について解説していきます!

1.ブルーエンジェルとは?

ブルーエンジェルとは、1978年からドイツで、特に環境に配慮した製品、またサービスに贈られるエコラベルを指します。
つまり、ブルーエンジェルのラベルがあるドイツ製品は、環境にやさしいエコ製品であるということが証明されている、ということになります。
現在までに、約1,600社、約12,000の環境に配慮した製品やサービスがブルーエンジェルに認定されています。

2.ブルーエンジェルの歴史

「ブルーエンジェル」のエコラベルは、1978年に当時の環境保護の責任者でもあり、ドイツ連邦州の責任者でもある、ドイツの自由民主党(FDP)、連邦内務大臣ヴェルナー・マイホーファーによって導入されました。

「ブルーエンジェル」は、「標準製品が環境に悪影響を与える分野で、より環境に優しく健康的な開発や代替品を強調すること」を目的としており、供給者が自社の製品やサービスに環境ラベルを任意で付けることを可能にすることで、関心のある顧客にガイダンスすることができるシステムを生み出しました。
つまり、「ブルーエンジェル」は市場に基づいた環境政策の自主的なツールとして、導入されたのです。

外側のリングには「DER BLAUE ENGEL(ドイツ語版)/BLUE ANGEL(英語版)」と「JURY UMWELTZEICHEN(ドイツ語版)/THE GERMAN ECOLABEL(英語版)」の文字が入っています。
公式サイトによると、「UNEPの目標をドイツに埋め込む」というドイツ政府の狙いを反映したものであると説明されています。
そして2018年にはロゴの修正版が公開され、今のラベルになりました。

「ブルーエンジェル」のエコラベルは、現在では、紙製品、建築製品、家具、衣類、洗濯・洗浄剤、クリーニングサービス、(家庭用)化学品、包装・廃棄、自動車・モビリティ、エネルギー・暖房、電気機器(家庭用)、情報通信技術、その他の分野の約100の製品グループ/サービスに付与することができますが、原則食品以外の商品にのみ授与されるため、食品や飲料には付与されません。

このように、ドイツ連邦政府によって、人と環境の保護のために組織された環境ラベルである「ブルーエンジェル」は、非常に厳しい基準を設定し、独立しており、環境に優しい製品を選ぶためのガイドとして40年以上の実績があります。

この「ブルーエンジェル」の基準を満たし認定されること、また、ブルーエンジェルのエコラベルを取得した製品やサービスを使用することで、供給者だけではなく顧客も、自分自身や環境、そして未来のために何か良いことをしていると確信することができます。

それでは、その「ブルーエンジェル」のラベルを取得するためにはどのような条件をクリアしなければならないのでしょうか?

3.授与の条件

「ブルーエンジェル」の審査においては、製品グループごとに具体的な要求事項が定義されています。そのため、細かく具体的な条件をここでご紹介することはできません。(詳しくは公式サイトをご参照ください。)

しかし、すべてのブルーエンジェルの審査条件は、製品やサービスが環境に与える影響、すなわち気候、資源、水、土壌、大気への影響を調べることに特に重点を置いているのはもちろんのこと、人々への影響にも焦点を当てています。

主に審査されるポイント

  • 生産時の資源の節約=持続的に生産された原材料から製造されていること、例えば、特にエネルギー効率が高いため、使用または廃棄時の資源の使用量が少ない、ということ。
  • 環境や人の健康のために危険な物質を避けたり、最小限にとどめたりすること。
  • 特に耐久性があり、修理が容易であること
  • リサイクルしやすいこと
  • 土壌、水、大気への排出量や騒音が少ない、かつ、高いレベルの品質で目的とする機能(使用への適合性)を満たしていること。

主に、上記の点において、ブルーエンジェルの厳しい審査を通り、晴れてブルーエンジェル賞を受賞した製品やサービスは、環境へのダメージが少ないと同時に、上記のすべての点を考慮し人々の健康を守っていることが保証されるのです。

そして、個々の製品グループに環境ラベルを授与するための基準はすべて、ブルーエンジェルのウェブサイト上で透明性のある方法で公開されています。
公式ウェブサイトには、認証を受けた製品や、認証を受けた製品を販売しているサプライヤーの情報、科学的研究や消費者向けのパンフレットなどの背景情報も掲載されています。
さらに、独立した認証機関であるRAL gGmbHは、認証された製品やサービスが関連する基準に適合していることを保証しています。

4.ブルーエンジェルをめぐる様々な意見

ここまで聞くと、「ブルーエンジェル」に対してポジティブなイメージを持つ方が多いと思います。
しかし、環境大国ドイツでは、この「ブルーエンジェル」に対して、様々な意見が交わされています。

Joseph MuciraによるPixabayからの画像

たとえば、そもそもブルーエンジェルは、「製品が完全に無害であること」を証明するラベルではありません。
ブルーエンジェルのラベルが付けられた製品は、それぞれの製品グループの中で同じ使用適性と品質を持つ他の製品よりも、「より環境にやさしく、健康的な製品」であるだけなのです。
つまり、これらの製品は、環境汚染に関しては、「可能な限り少なく、必要な限り多くを」というモットーに沿って、「より小さな悪」を表している、と否定的な意見を持つ人もいます。

また、「ブルーエンジェル」では、先述の通り製品グループごとに具体的な要求事項が定義されています。
これは、それぞれの製品グループやサービスに関連する基準が、幅広い範囲の基準の中から選択されている、ということに疑問を抱く意見もあります。
例えば、「騒音」という基準は市営車には関係があるが、洗濯用洗剤には関係がありません。また、成分の生分解性に関してはその逆もしかり。

しかし、「ブルーエンジェル」は製品全体の品質を示すものではなく、「環境と健康の保護に明確な影響を与える製品の特性のみ」を示すものです。
つまり、「ブルーエンジェル」のラベルは、同じ用途の製品(再生繊維やバージン繊維を使用した紙製品、機械式や化学式の排水管洗浄剤など)を比較しているに過ぎません。

対照的に、自転車と自動車を比較するのは、「リンゴとオレンジを比較する」ようなものであり、特性や性能仕様が異なるために直接比較することができません。
また、「ブルーエンジェル」では、認定された2つの製品のうち、どちらの製品が最も環境に優しいかは明記していません。

さらに一般的に、製品にブルーエンジェルの表示がある場合、製品名に「バイオ」、「エコ」、「ナチュラル」などの用語を使用しないようにしなければなりません。
なぜなら、「ブルーエンジェル」の授与基準によると、特に化学製品の場合、これらの宣伝文句は消費者の誤解を招きやすいとされており、「無毒」または「健康に有害ではない」などのリスクをごまかしたクレームを防がなければならないからです。

そして、その基準とその遵守を検証するための方法は、市場で最も優れた製品が基準を満たすことができるようにするためだけではなく、それらの分野の企業の製品開発をさらに促すために、継続的に検討・更新されています。

また、現在の基準開発にあたっては、より幅広い製品やサービスをカバーするため、以下のような点が分析・検討されています。

  • 資源節約型の生産(水、エネルギー、(リサイクル)材料
  • 原材料の持続可能な生産
  • 製品に含まれる汚染物質の回避
  • 土壌・大気・水・室内空間への有害物質の排出を削減
  • 騒音・電磁波の低減
  • エネルギーや水の使用量が少ない効率的な使用と製品
  • 耐久性、修理性、リサイクル性
  • 使用に適したフィットネス
  • 労働安全の国際基準の遵守
  • カーシェアリングなどの商品の共通利用を可能にするリターンシステムやサービス

5.まとめ

とはいえ、現在では「ブルーエンジェル」は、多くの分野で環境保護のための市場で一般的に受け入れられている基準となっているため、消費者のガイドとしての機能を果たしていると言えます。

いかがでしたでしょうか?

ドイツ製の製品を手にする際、もし「ブルーエンジェル」のラベルを発見したら、このラベルがどのような背景で授与されたものなのか、もう一度考えてみてください。

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